1本のアンテナを伸展しておいて、手元の操作で複数のバンドに出ることができれば便利です。9:1などのトランスフォーマーで特定の長さのエレメントを使うと複数のバンドでも使えることが知られています。
しかし、SWRが送信できるくらいに下がるという状態で、整合しているとは言えない状態での運用となります。そのため、チューナーで整合を行うことになります。いまでは多くの機種にオートチューナーが内蔵されるようになっていますが、MTRのような小さなリグでは外付けで対応する必要があります。
左は「9:1Transformer]のページで紹介したチューナーですが、調整がしやすいようにSWRインジケーターを内蔵しました。
あらかじめそれぞれのバンドで2つのVCがどの位置で整合するかをメモしておき、その位置にVCを合わせてからSWRインジケーターの赤LEDが消えるように微調整をします。
こちらは13.5mのエレメントと5.5mのカウンターポイズの組み合わせのアンテナです。コイルの巻き数をロータリースイッチで切り替え、ポリバリコンで整合を取るようにしています。(L型チューナー参照) こちらにもSWRインジケーターを内蔵しました。
MTR5Bは40,30,20,17,15mのバンドに出ることができますが、このアンテナで各バンドに整合を取ることができました。
ワイヤーアンテナは伸展する状況で大きく影響を受けます。チューナーでその状況での整合を取ることができるのは精神面でも気持ちが落ち着きます。