ハイバンド用QMXに対応する、ギボシ端子を使った脱着式EFHWです。
バンドによってエレメントの長さを変える必要がありますが、これ1本で5つのバンドに出ることができます。
トランスフォーマーは49:1のものを組み込んでいます。
コンパクト 20,30,40m shiftEFHW
荷物の片隅に入れて手軽に持ち運びにできるようにコンパクトな構成にしてみました。切り替えは上記のように4ピンの端子を使っています。エレメントも細くして24AWGを用いました。チューナーも省略したかったので、49:1のトランスフォーマーにしました。これは、FT37#43のコアを使ったもので、BNCコネクタと一体化したものです。
だいぶ小さくまとまりました。QRPでの運用には便利だと思います。
20m,30m,40mBandで使えるようにしたEFHWアンテナです。
別のページではトラップを使って、複数のバンドで使えるようにしましたが、このアンテナは切り替え式でエレメントの長さを変えています。
各バンドごとに、エレメントの長さを調整できますので、結構それぞれのバンドで性能を追い込むことができます。
ボトルキャップに入れた49:1トランスフォーマー
EFHWは所定の長さのエレメントをインピーダンス変換することで機能させられます。インピーダンス変換のトランスフォーマーを作っておけば、その場にある適当なワイヤーを加工してアンテナにできるわけです。そのような利用を想定して、小さなトランスフォーマーを作りました。
ボトルキャップの中に収める大きさで、エレメントワイヤーとの接続はギボシ端子を使うことにします。機構を作り中をホットグルーで充填したのですが、ホットグルーがコイルに影響したようでインピーダンス変換が正常に機能しませんでした。そのため、別のキャップから切り取った蓋を取り付けました。
手のひらに収まるほどコンパクトですので荷物の中に入れておくと役に立つかもしれません。
アンテナをコンパクトに纏めるために、ワイヤーの巻き枠としてカードを使いました。EFHWの整合を取るためのトランスフォーマーもカードに取り付け、BNCコネクタから給電できるようにしています。
カードに巻き取るワイヤーの量には限りがあるので、14MHz以上の周波数帯で使える構成にしました。エレメントの接続はギボシ端子を用いて、伸展のテンションを逃すために結束バンドを輪にして噛ませています。
トランスフォーマーはFT50 43を用いて、1次側を3T ,2次側を21T巻いています。この比率で1:49のインピーダンス変換をしています。
もちろん、エレメントを長くすればもっと下の周波数でも使えますので、オプションとしてその周波数に合わせたワイヤーを用意すれば10MHzや7MHz用としても使うことができます。
このアンテナに、TrapEFHW で紹介した1:64のマッチングトランスを接続し、VSWRとインピーダンスが最適になるようエレメントの長さをバンドごとに調整します。
私は公園にこのアンテナを持ち出し調整しましたが、最初、思わぬデータが出てしまいびっくりしました。よくよく調べてみると、測定した場所の近隣から強力なノイズが出ていて、測定器がそのノイズを拾っていたことがわかりました。
その後、別の場所で測定し、エレメントの長さをどのバンドでもSWR1.5以下になるよう調整できました。
ピン端子はL字型のものを使うとショートピンを寝かせて取り付けられますので、スマートに作ることができます。
エレメントとの接続の様子とピン端子の接続の様子です。
エレメントをつなげるか、切り離すかはショートピンを水平に使うか垂直に使うかで切り替えますので、常にピン端子に接続したままです。ショートピンは小さなものですので、このようにしておくことで紛失防止になります。
エレメントの長さ
Trcv 18MHz 14MHz 10MHz 7MHz
〇----------------------------------■---------------------------■------------------------■-------------------
7.58m 2.56m 3.97m 6.19m
エレメントの長さを変えるには、ギボシを使ったり、さまざまな方法が紹介されています。
ここでは、ショートピンを使う方法を紹介します。
エレメントと接続する部分は、テンションが掛かりますので、その引っ張りに耐える機構が必要です。
穴あき基板を使い、エレメントの引っ張り力を基板で受けるようにします。
エレメント同士の接続と切断はショートピンを2組使いました。
オプションのワイヤーを用意すれば、対応Bandを増やすことも可能
ローディングコイルを入れればエレメントを多少短縮することも可能