基台部分を改造
カメラ用の三脚に乗せて自立
一部の改造を行いました。三脚を使って自立できるようにしました。基台に金具を取り付けています。
接続部の強度を確保するため、熱収縮チューブを被せました。ループを作るとき少し曲がってしまうことが抑えられやり易くなりました。
アルミバーを繋いでガンママッチMLAを作る
改造
ループを設置するには何らかの支持を行わなければなりません。ワイヤーですので吊るす方法が一番やり易いでしょう。輪にするためには真ん中に支持棒を入れればよいのですが、その棒自身を保持しなければなりません。
そこで、この支持棒を一番上に置くやり方を考えました。紐を使って弓のような形を作り、その真ん中をループのワイヤーとともに吊るします。そして、弓の端にワイヤーを掛けて輪を広げループにします。
小さなループの時には紐の長さを短くし、大きなループの場合には紐を長く使えばループの大きさに対応できます。
チューナーと給電部が一緒のところにあるこのアンテナだからできる伸展方法だと思います。私は150cmの園芸用プラスティックポールを使い、2.75m、4mのワイヤーともこの方法で設置することができました。
ループになるワイヤーの長さを変えてみました。
二連VC 40pFのチューナーで、4mのワイヤーを使った場合 14MHz、18MHzで整合するところを見つけられました。
二連VC 170pfのチューナーでは4mのワイヤーで 7NHz、10MHz、14MHzで整合点を見出しました。
ループが大きい方が効率は良さそうですが、マルチバンドでの使用、また設置のしやすさなどを考慮するとループの大きさが決まってくるように思います。
二連のVCの容量が小さすぎるように思いましたのでaitendoから170pfの二連セクションを含む四連VCを入手しました。260pFの一連VCと組み合わせて同じ回路で組み立てました。
ループ部になるワイヤーはありあわせの7.9mのものを使い測定しました。結果は7Mzで整合するところを見つけることができましたが、他のバンドではとこにも整合点は見つかりませんでした。
二連VCの容量が異なる2つのチューナができましたので、ループにするワイヤーの長さとの関係を調べました。
40pF二連VCのチューナーに7.9mのワイヤーを取り付けると、10MHzで整合点が見つかりましたが他のバンドでは整合しませんでした。
170pf二連VCのチューナーに2.75mのワイヤーを取り付けての実験では高い周波数で整合点があると思ったのですが、見当たらず、14MHzできれいな整合が見られ、10MHz,21MHzでも整合しましたが、24MHzでは見当たりませんでした。あるバンドで整合点を見つけてしまえば、マッチング用の一連VCはあまり動かさなくても、チューニング用の二連VCの調整で整合が見つかるようです。今回の二連VCはMax170pFと大きな容量でしたのでMinの容量が結構大きかったので、24MHzでは整合しなかったのかもしれません。
このチューナーによる給電方式ではループの大きさによってその周波数におけるインピーダンスが大きく異なるので、スモールループやトロイドコアによる給電よりも輪の大きさが大きな要素になっているようです。
ループになるワイヤーの長さをうまく調整すれば、マルチバンドでの使用もできそうです。
ネットでMLAの情報を検索している時、左の画像を拾いました。画像のまとめに置いてありましたので出典については不明です。
ループアンテナなのですが、通常の、キャパシタンスとエレメントとで構成するLC回路で同調を取る回路と異なっています。
調べてみると、この回路と思われる製品がMFJから販売されていました。国内のネットショップではQRPバージョンが5万円近くの値段で販売されています。
簡単な回路なで、試しに作ってみることにしました。
回路はわかるものの、各部品の定数は不明です。手持ちの部品を使うことにしましたので回路図のような定数になりました。これに、MFJの製品で推奨しているロープコードを付けて実験しました。
2.75mのコードをループにしたところ、18MHz、21Mhz、24MHzのバンドで整合できることがわかりました。
このアンテナは通常のMLAがエレメントにスモールループを結合させたり、トロイドコアを介して給電しているのに対して、マッチング回路を設けることで、エレメントに直接給電しているようです。
バリコンの値がどの程度が適当かなど試行錯誤をしてみないと見えてきません。しばらく楽しめそうな実験対象が見つかりました。
C Matching MLA
キャパシタを使って整合を取る実験をしました。260pFのポリバリコンで7MHzから28MHzまでSWRが下がるところを見出しましたが、手が近づくと整合が変化してしまいとても不安定でした。また整合点が見いだせない場合もあり、いわゆるお化けが出ているようです。
2つバリコンは相互に影響しあい、調整がとても難しいです。7MHzや10MHzでは実際に運用できましたが、高いバンドでの使用は困難だと判断しました。
ワイヤーエレメント使用のガンママッチMLA
エレメントがワイヤーでも十分機能することから、給電部とキャパシタを一つのケースに入れて、そこに3mほどのループにするワイヤーを取り付けるMLAを作りました。
以前作ったEFHWのチューナーの中身を変更して作りました。トロイドコアを取り去り、配線を変えただけです。ガンママッチ用のミノムシクリップを先端に付けたワイヤーを引き出しています。
コンパクトにまとめられるので移動運用には便利だと思います。
接続部分に熱収縮チューブを被せる
アルミバーがずれることを抑制したいのだが、熱収縮チューブでは強度不足である。他の対策が必要。
アルミバー同士の接続が不安定でしたので、ビスとナットに代えてタッピングビスを使ってみました。
3mmの下穴に4mmφのタッピングビスをねじ込むとしっかり固定することができました。収納するときにはビスが緩む向きにバーを回します。
耐久性の点でまだ不安がありますが、導通もしっかししたようで、MLAとしての動作も安定してきました。
取り付けたタッピングビスの先端は尖っていますので、危険防止の為、保護材を付けることが必要です。
ホームセンターで12×2×995のアルミバーを3本入手、それぞれを3つに切断し、計9本のバーを作りました。これをビスで繋ぎ、ループを作る計画です。
給電部は3mm厚のアクリル板でキャパシタとBNCコネクタを取り付けます。BNCの芯線側からワイヤーを伸ばし、その先端にミノムシクリップを取り付けて、ガンママッチの給電とします。
ただし、盲点がありました。ミノムシクリップでアルミバーを挟めば導通すると思ったのですが、接触抵抗が大きいようでうまくいきませんでした。ミノムシクリップは結合部のビスを挟むようにすることで給電することができました。
実際に製作して分かったことは、バーをビス止めにしたのですが、1本だけのビスではすぐに緩んでしまい、不安定であること。また、接触抵抗が結構あるようでバー同士の導通が不安定でした。そのため、タッピングビスを使うなど対応が必要です。耐久性などの点で更に検討をしていきます。また、ループにするエレメントを9本のアルミバーを繋いで作っていますが、相互の導通が不安定な場合がありました。接続点が多いので、この接触不良がもとで動作が不安定になることがありました。
12mm幅2mm厚のバーですが、程よい弾性があり直径1m弱のきれいな輪を作ることができました。アルミ素材ですので軽量なため、写真のようにポールから吊るすような形態でも形が保てました。
ガンママッチではGNDの接続点と同軸ケーブル芯線側(ミノムシクリップ)の接続点が予想していたところよりだいぶ離れた位置でSWRが下がるところを見い出しました。
260pFのポリバリコンを使いましたが、7MHzから24MHzまで同調・整合の取れることを確認しました。
部屋の中に仮設した状態で9エリアの移動局と交信することができました。(40mBand QCXmini LithiumBattery×3)
給電の仕方についてK6ARKさんが動画で紹介されているのを参考にさせてもらいました。ガンママッチングで給電する方法です。
同軸ケーブルの芯線をGNDと離れた位置に接続することにより整合を取っています。私はエレメントの一部をむき出しの導線にしてミノムシクリップで芯線からのラインを接続しました。この位置を調整することでSWRが下がる位置を探すことができました。
キャパシタに260pFのポリバリコンを使い、エレメントは2.5mのワイヤーで40mから12mまでのバンドで整合を取ることができました
Attention ! ! このアンテナのワイヤーエレメントに繋がるキャパシタ部には高圧電気が発生します。2WほどのQRPでも指が触れると痛みを感じる電撃を受けます。 送信中には絶対に触れないようご注意ください。 触れる恐れのある電極部分にはホットグルーを塗布したり、絶縁チューブでカバーをしたりすると安心です。 |
このアンテナをいくつも作ってきました。アナライザで測定すると整合点が見つかり、機能するように思えました。しかし、実戦で使ってみると受信効率が低く、他のアンテナで聞こえていても、このアンテナでは聞こえないことが多くありました。効率という点で何か見落としをしているのかも知れません。追試をしてくださった方のご意見をうかがえるとありがたいです。 |
調整をしていると、一連のVCと二連のVCの機能がわかってきました。
一連のVCはマッチングを担当していて、二連のVCはチューニングを担当しているようです。スモールループやトロイドコアで給電する方式のVCに相当するのが二連のVCということになります。インピーダンスの整合をしているのが一連のVCということでしょうか。
また、エレメントになるループ部の長さによって周波数が制約を受けやすいように感じました。低い周波数では結構長いエレメントが必要のようです。2.75mのエレメントでは18MHzに同調させるには二連VCをいっぱいに結合させなければなりませんでした。
2つのVCを調整し、最良点を見つけるのですが、マッチングが取れてくると同調点がはっきりしてくるようです。最良点は2つのVCを交互に動かしながら追い込んでいくことになります。
手持ちのパーツでとりあえず組み立てたチューナー
エレメント:300cm
キャパシタ:260pF
BNCコネクタ芯線部からミノムシクリップ先端まで:75cm
芯線部の給電位置(ループのGND接続部から)
7・10MHz:25cm 14・18MHz:46cm 21・24MHz:66cm
この値で7MHzから24MHzバンドまで整合が取れました。
部屋の中に仮設した状態で2W出力のリグを使い、交信をすることが出来ています。放射効率はあまり良いとは思えませんが、”それでも電波は飛んで行く”ということは確認できました。
ガンママッチングの位置はSWRの値を見ながら調整する必要がありました。また給電点が動くとキャパシタの再調整が必要でした。、
ループの長さ7.9m、170pF二連VC
3号機を作りました。ループを自立させるためにプラスティックの園芸用の支持棒を2本使うこととし、その結合にはパイプを使います。チューナー部にそのパイプを固定し、上部にもう1つのパイプを設置し、輪にします。その輪にワイヤーを軽く巻き付けてループを構成する構造です。
チューナー部のキャパシターには260pFのポリバリコンと、二連の140pFのポリバリコンを使いました。ワイヤーは輪に巻き付けるため余裕も持って3.1mとしました。
測定してみると、左の表のように10MH、14MHz、18MHzで整合することを確かめました。21MHzではポリバリコンを回し切った状態での整合になりました。
この構成では、上から吊るしたり、支柱に上部を止めれば自立させることができます。パイプに差し込むだけの構造ですので、設営や撤収が簡単で、支柱の長さはあるのですが、割合コンパクトにまとめることができます。
園芸用の支柱を3本組み合わせて輪を作りました。それに沿わせるループのワイヤーは4.6mとしました。これで7MHzをカバーできるようになりました。
3.5MHzをカバーするために、キャパシターを付加する実験を行いました。二連のVCそれぞれに470pFを並列に接続し、一連のVCに100pFを追加しました。これによりどうにか3,5MHzでも整合点が求められましたが、SWRの値はあまりよくありません。付加するキャパシターの値をさらに追い込む必要がありそうです。
チューナーの回路図
ループの長さ2.75m 40pF二連VC