ルート293の旅(4)

 平成14年9月中旬   葛生町化石館

フズリナの化石でできたベンチ
葛生町ポケットパークの奥にある美術館前のベンチです。何の変哲もない石のベンチのようですが、よーく見ると、一面にフズリナの化石が入っています。
葛生町は石灰岩の産地で、町役場の中に化石館が併設されていました。
さざれ石
国歌の中に歌われている、「さざれ石の巌ととなりて」のさざれ石です。石灰質が雨水で溶けだし、他の岩石を接着するようにして固まった岩のようです。
小さな小石が大きな岩に成長するという、常識とは反対のことが石灰の作用で起こるのだと言うことがこの石から見られました。
パラフズリナの石灰岩
館内にはこの地方で産出された多くの化石が展示されています。葛生層から出土した「ニッポンサイ」の骨格標本などが展示されていました。
圧巻だったのが、日本各地の石灰岩を集めたコーナーで、北海道から沖縄まで、いろいろな色の岩石が見られました。
この化石館は、葛生町の郷土資料館にもなっていて、動物や植物についての展示もありました。
入館無料です。ポケットパークに寄ったら、ちょっと足を延ばす価値があります。
偶然に立ち寄った葛生町でしたが、「葛生原人」という言葉は知っていても、どんな町か全く知りませんでいた。
ルート293沿いに採石場やセメント工場などがあり、山が削られている姿から、石灰岩の町とは感じていました。
町役場に併設された資料館で、町の概略をつかむことができ、もっと見て、体験してみたいことが出てきました。次回のお楽しみとなりました。

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