LED・ランプ(1.5VでLEDを点灯)

白色LEDが手に入りやすくなってきました。明るさも向上し、照明用にランプとしても使えるようになりました。
このLEDは4000ミリカンデラととても明るく、光の色も白で白熱球とは全く異なった明るさです。また、消費電流も15mAほどでよく、電池を使った照明としてもたいへん長時間使用することができます。
通常、このLEDを点灯させるためには、4V以上の電圧で、電流制限ダイオードを介して行います。
しかし、普通の使い方ではつまりませんので、電池1本で使う方法で、懐中電灯を作ってみました。

Joule Thief

1999年に発表された回路だそうです。
トロイダルコア1個、NPN汎用トランジスタ1個、抵抗1本、そしてLEDという少ない部品で構成された発振回路です。
消耗してしまった大きな電流を使う機器では使うことのできない電池を、使い切ってしまおうという回路です。
この回路図では1本のLEDしか描かれていませんが、並列接続することで複数のLEDを点灯させることができます。
コアに巻くコイルはバイファラ巻きという巻き方で、2本のエナメル線をよじっておき、コアに所定回巻き付けます。回路図で黒点(・)で示しているのは巻き初めです。つまり、巻き初めと巻き終わりを接続し、電池の(+)極へ接続します。もう一方の巻き初めは抵抗を介してトランジスタのベースへ行き、巻き終わりはコレクタへ接続します。このコレクタからLEDのエミッタへと接続します。
ここの部品はここに描かれているものでなくとも汎用部品を使うことができます。Trは2SC1815などが使えます。トエロイダルコアはFT37-43などがよいでしょう。
thief(泥棒)という名前のように、電池が0.8Vほどに消耗するまでLEDを点灯させることができます。

 100円ショップで手に入れたソーラーアクセントライトはボタン電池型の蓄電池で駆動していました。光電池で充電され、暗くなると点灯する動作をします。。
 おおよそ1.2Vの電圧をインバータで昇圧してLEDを点灯しています。詳細不明な4ピンのデバイスで昇圧と明暗による駆動制御を行っているようです。

2013.02.23追記
秋月電子通商からおもしいデバイスを手に入れました。インダクタを一つ外付けするだけで、上記の昇圧インバータが構成できてしまうというものです。さらにLEDも一つだけでなく5つまで同時に点灯させられるとのことなので単三乾電池1個の5LEDランプを作ってみました。

電池ケースを改造し、電池1本で使用するように(+)端子を移動させます。
空いたスペースに小さな基板を収納します。
通常はスイッチをONのままにしておきます。コントローラーが動作し、明るいうちは充電し、暗くなるとLEDが点灯します。LEDにスイッチを入れていますので、暗くなっても点灯させない場合はスイッチをOFFにします。

100均商品の中で単4電池3本で2LEDが点灯するライトがあります。これを活用して、昼の明るいうちは内蔵の蓄電池を充電し、暗くなったらLEDが点灯する防犯照明を作りました。

改造に必要なものは
・充電用の光電池
・充電池(単4型)
・CL0116(Solar LED Lamp Controller)
・インダクター(100〜330u)
・4×4穴の小さなユニバーサル基板


※光電池は外付けとしてリード線で接続しています

上記のアクセントライトで使われている4本脚のデバイスを秋月電子通商で見つけました。2013.1.5追記
このデバイスを使って、防犯用の自動点灯ライトを100均商品の改造で作りました。

光電池の部分を取り外し、充電池の代わりに乾電池を取り付ければ動作しそうです。
LEDを白色LEDに交換して動作させたところ普通に点灯しました。
上の記事の555により発振させて昇圧するよりもずっと簡単に1.5VでLEDを点灯させることができました。技術の進歩には驚かされます。

そこで、この詳細不明の4ピンデバイスを使うと乾電池1本でLEDの駆動ができそうなので、試してみました。
ソーラーアクセントライトの回路を解析したのがこの図です。

単3電池2本用のスイッチ付きケースを使い、電池を1本だけ使い、空いたスペースにLEDと回路を納めました。回路といってもCL0117とインダクタだけです。小さな基板に組み込みました。

回路図

LEDは消費電流が少ないので、とても長時間点灯しています。私の実験では5日間点灯しっぱなしでしたが、あまり明るさの減少は見られませんでした。単3電池1本で100時間以上点灯できるようです。そこそこの明るさがありますので、アウトドアーでの常夜灯など様々な使い方ができそうです。
1時間もあればできあがります。秋月のキットとケースで700円程度でした。ぜひお試しください。

回路は、秋月電子通商で発売されているキットのものを使わせていただきました。回路図はこちらです。
C−MOSの555で発振させた昇圧DC-ACコンバーター回路です。
たいへん少ない部品で構成されていますので、小さく作ることができます。私はユニバーサル基板4穴×15穴の大きさに組み込みました。この大きさですと、単3の電池よりも小さいので、単3電池ボックスの片方に電池、もう一方にこの回路を組み込むことができます。、

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スイッチのついた単3電池2本用のケースが手に入りましたので、この中に組み込むことにしました。
電池受けの端子が簡単に取り外せ、移動できますので1本用に構成し直します。空いたスペースに回路を組み込みます。LEDが顔を出す5mmの穴も開けます。基板が小さいので余裕を持って組み込めました。

Solar Accent Light

秋月電子通商のこのデバイスのページへのリンク

回路図

LEDライトの部品を活用し、それに付加する改造にしました。