私の車には停車中に使えるクーラーを設置していません。大きなバッテリーやインバータを積まなくてはならないし、なにより設置するスペースがありません。ですから、暑いときには涼しいところに行くことを原則にしています。でも、寝苦しい夜もあるので、せめて天井扇を回して寝たいときもあります。
しかし、一晩中回しっぱなしもできませんので、コントローラを作ることにしました。
設計方針は
@現状の器具の中に組み込み、見栄えのよいこと。
A一定時間経過後ファンが止まるタイマー動作
B一定の間隔でファンが回る動作
C炎天下、駐車しておくときに使える間欠動作
としました。
どのようなデバイスを使うか検討しましたが、ソフト的に設計できる、PICを使うことにしました。
左の写真は組み込んだ状態ですが、操作部はこの回路を動作させるか、スルーさせるかの切り替えSWと動作モード切替のための押しボタン、動作表示のためのLEDのみです。
押しボタンを3秒以上押すか、2秒程度か、それより短いかでモードを選択します。LEDが何秒間隔で点滅するかでどのモードかを表示します。
できるだけシンプルな構成と言うことで、プログラムを工夫しました。
天井扇をを取り外してみるとちょうど一つの隅が空いていました。この部分に回路を組み込むことにします。
下の写真のように、切り替えSWを通してこの回路を組み込み、その後に、回転数制御や回転方向制御の回路を通すようにしています。切り替えSWをスルーにしておけばこれまで通りの動作です。
回路はこちらです。
コントロール回路のみです。天井扇などへの組み込みの時にはくれぐれも全体の構成を理解してから行ってください。バッテリーからはとても大きな電流が流れますので安全には十分ご注意ください。
12F629のプログラム(Hex)はこちらです。
プログラムの動作 切り替えSWを入れると動作を始めます。 @ オープニングメッセージで、1秒間隔の点滅を5回行います。 A モード設定動作に入ります。 早い点滅を50回行います。この間に点滅の何回分、押しボタンが押されていたかをカウントしています。10回以下ならAモード、30回以下ならBモード、それ以上ならCモードに入ります。ですから、押しボタンを押さず、そのままの場合にはAモードになります。 B Aモード (タイマー) ファンが動作し、約2時間後に停止します。表示LEDは1秒間隔のフラッシュを5回行い、それ以後は消灯します。就寝時に使うモードですのでLEDは動作させていません。 Bモード (間欠動作2時間) 30秒の動作、60秒の休止の繰り返しです。約2時間後に、停止します。表示LEDは2秒間隔のフラッシュです。 Cモード (間欠動作4時間) 30秒の動作、90秒の休止の繰り返しです。約4時間後に、停止します。表示LEDが5秒間隔のフラッシュです。 C休止状態 各モードが終了すると、ファンの動作を停止した状態に入ります。表示LEDは10秒間隔で2回フラッシュです。 D途中からモードを変えたり、停止する場合は切り替えSWを一度切り、最初の動作からやり直します。 |
12F675の方が一般的です。、A/D機能は使わないのでもったいない気もしますが、手持ちのものを活用していただくため、12F675用のHexを作ってみました。ソフト的なタイマーはあまり正確ではありませんので、実測をして多少修正してあります。 12F675(Hex)
回路のVersion up
このシーリングファンコントローラーと同じバッテリーにつないであるバッテリー表示回路に、異常動作が出てしまいました。
原因は、この回路からの信号が回り込んでしまったようです。対策として12V電源の入力部に470uと104のバイパスコンデンサを入れることで異常動作を止めることができました。