早春の南房総
今回のくるま旅は道の駅「きょなん」から始まりました。
ここは菱川師宣の記念館が隣にある道の駅で、これまでにも何度も訪れていますが、宿泊に使わせてもらうのは初めてです。駐車場が道路から離れているので夜間はとても静かでした。
朝起きると山際が少し赤みを帯び、半月が輝いています。付近を散歩し、港の船釣り人の様子をみて車に戻ると、大きな鐘の音に驚かされました。記念館の鐘でした。毎朝突かれるのでしょうか。びっくりしましたが、なかなか風情がありました。
朝食を済ませる頃には陽もだいぶ上がってきました。海の向こうには富士山が見えています。写真ではよく写っていませんが、肉眼で見るとはっきりとその姿が見えました。
東京湾を隔てて見えるその美しい姿にしばし見とれました。
保田から大崩を通り、水仙ロードを堪能しました。
今年はもうたくさんの株が花を咲かせていて、よい香りが漂っています。この地域は至るところに水仙が植えられています。
残念ながら写真には写りませんでした。
山を下っていく途中、道を横切るサルが見えたのです。サルのいた辺りにはミカンを食べたような跡が残っていました。藪がガサガサと鳴り、木の枝が揺れています。辺りにいる気配はあるのですが、その姿を撮すことは出来ませんでした。
土地の人に聞くとサルやイノシシ、シカなど野生の動物が結構いるのだそうです。
海沿いを走り、漁港で海面を見ているとたくさんの魚が水面を飛び跳ねています。何カ所も同時に飛ぶのですが、そのチャンスを逃さずシャッタを切るのは至難です。ブイの手前にある魚が落ちたあとの水しぶきがわかるでしょうか。
漁師さんに聞いたところボラが跳ねているのだそうです。こんなにたくさんの魚がいることに驚きました。
ボラが跳ねている港にはたくさんのトビがいました。
カラスが群れている光景に慣れている私には、トビが建物の屋根や電柱、電線に留まっていることに旅情を誘われます。
翼を広げると1mを越える大きな鳥が空を飛び交っている様子は見ていて飽きませんでした。
道の駅ちくら潮風王国の道沿いにはたくさんの花畑があります。ポピーやヒャクニチソウ、ストック、など花盛りでした。花の手入れをしていた老夫婦としばし歓談。ご主人は漁師だったそうで漁の話や花作りの話など楽しいひとときでした。
この日は上着がいらない程の暖かさ。穏やかな陽光を浴びて花も鮮やかです。花摘みをさせてもらえるが、畑を見て回るだけでも楽しい。きれいに咲いた花を撮らせて頂きました。
道路の中央分離帯には菜の花が植えられています。まだ株が大きくなっていませんが、黄色い花が咲き出しています。これから春になっていくにつれ、この黄色が広がり、春色に染めていくのでしょう。

平成20年1月初旬