埼玉県の名前のの発祥の地
行田市は「埼玉古墳」(さきたま古墳)があるところ。これが県の名前の元となったそうです。行田の街はメインストリートの両側に銅板で作られた人形たちが飾られ、出迎えてくれます。街道に面したところには昔の面影も残っていて落ち着いた街でした。
古代蓮の里
昭和46年、街の公共施設の工事をしていて、土を掘り返したことで古代の蓮の種子が目を覚ましたそうです。自然発芽し大きな葉が出て花が咲いたことから大騒ぎになりました。その近くに古代蓮の公園が作られ、水性植物園や市のシンボルタワーなど街の中心になっています。
蓮の花は午前中だけで、午後になると閉じてしまうそうで、朝露が葉の上に残っている頃が見頃です。この蓮は種子の出てきた状況の年代測定から1390年±65年という数字が出ているようで、概ね1400年以上前の原始的なもののようです。しかし、20cm以上もある大きな花がすっきりした色で咲いている姿は、仏教などで扱われるのが納得できる荘厳さを感じる美しさです。
蓮の花のおしめとめしべ
爽やかな色の花弁の中に、黄色いおしべと、シャワーヘッドのような形の緑のめしべがあります。これが大きくなって蓮の実ができるのだそうですが、とてもかわいく、きれいでした。
園内には古代蓮がたくさんに増やされ、散策コースが出来ています。一つ一つに表情があり、咲き始めたものや実が大きくなって花弁が落ち始めているものなど、また、蓮の葉の上で露がころころところがっている姿など、ゆっくりと楽しむことが出来ます。
がまの穂
蓮以外の水辺の植物も栽培されていて、それぞれの美しさがあります。
オニハス
北川辺町のオニバス自生地は有名だが、ここにもオニバスが栽培されていました。残念ながら花は咲いていませんでした。水中から葉が伸びてきて、水面に広がっていく様子が見られます。葉の上を蛙が跳びはねているのが見られました。
蓮にもいろいろな種類があるようで、これは黄色い花を咲かせています。おしべやめしべの色とのバランスがとてもすてきです。
偶然に取れたショット
アキアカネがつぼみの上で一休みしていました。
大賀蓮
公園の入り口に近いところでは、いろいろな種類の蓮が展示栽培されています。古代の蓮を開花させたことで有名な大賀博士の蓮も展示されていました。
帰路に立ち寄った、行田の大長寺大仏
以前から地域の方々の信仰を集めていた大仏が、戦争で供出されてしまったので、平成7年の再建されたのだそうです。
行田市郷土博物館
平城である忍城(おしじょう)のあったところは今でも地名が「本丸」というのだそうで、ここに博物館が作られています。
「行田の足袋か、足袋の行田か」と言われるほど盛んだった足袋作りについての資料もありました。
古代蓮の里・行田市

平成18年7月中旬