北川辺町・オニバス

平成16年8月上旬 埼玉県

埼玉県北川辺町は渡良瀬遊水池谷中湖近くの農村で地帯です。
オニバスは「県内希少野生動植物種」に指定されています。周りを水田に囲まれた一角に、オニバスの自生地が保護されています。訪ねたのは8月の上旬、11時頃でした。自生地から少し離れたところにある駐車場に車を置き、水田の中の散歩道を行きました。
 ここはもと、越中沼があった場所で、様々な水生植物が繁茂していたそうです。それが利根川の堤防工事の余剰土砂によって埋められ、水田になりオニバスも見られなくなったそうです。ところが、その後、水路の改修やパイプライン工事によってオニバスが目を覚まし、現在の自生地が復活したのだそうです。
花は5時から8時頃がよく開いているそうで、午後にはつぼんでしまうそうです。お昼近くに着いたので、しっかり開いた花は見られませんでした。花は葉を突き破って顔を出しています。葉は小さく畳まれていたのが水面で広がっていくようです。オニバスというように鋭いとげがあります。オオオニバスのような縁の立ち上がりはありません。
アサザ
自然界では、単独でその種が生きていることはありません。この自生地でも様々な動植物が絶妙なバランスをとって生態系を作っているようです。水生植物も様々な種類が見られました。緑の葉によく映える黄色い花を咲かせるアサザです。このほかヒシやミズオオバコ、オモダカなどが見られました。