箱根 千石原  平成29年10月上旬

道路に面した斜面が、ススキで有名な千石原の高原です。左手の斜面を下がったところが「箱根湿性花園」のあるところで、昔は芦ノ湖の一部だったとのこと。
観光客用の駐車場は、ここから少し離れたところに用意されていました。
ススキの原の真ん中に通路が造られ、斜面を斜めに登りながら秋の風情を楽しみます。
ススキの株の、根もとには、さまざまな植物が見られました。
ヤマラッキョウでしょうか。まだ開いていないようですが、淡い紫がきれいです。
リンドウがいろいろなところに咲いていました。ススキに見とれていて視線を上げていると見落としてしまいます。道のすぐ脇の草陰に咲いていました。
これは名前がわかりません。
小さな花が房状に咲いています。
花が終わり、もう実になっている植物もありました。放射状に実ができていて、造形としてもきれいです。
シシウドのようです。
ホトトギスもいくつも見かけました。
近くにいた若いカップルに「ホトトギスとリンドウがありますよ」と声をかけると、怪訝な顔をされてしまいました。
その場を離れると、後ろの方から「花の名前だったんだ」という声が聞こえてきました。ホトトギスを鳥と間違えられたようです。
ゲンノショウコの仲間をみつけました。
蜜が美味しいのでしょうか、いくつもの虫が集まっています。
ツキミソウが小さく咲いています。「富士には月見草がよく似合う」というと、もっと背の高い花を思い浮かべるのですが、この個体は地面から数センチのところにひっそりと咲いていました。
コウゾリナの仲間のようです。
こちらにも虫たちがたくさん集まっていました。鮮やかな色と端正な形から、目立っていました。
アキノキリンソウだと思います。
草原でしたら、もっと堂々と株を作っていると思いますが、ここではススキに囲まれているからでしょうか、背も低く、草むらに隠れそうです。
タデの花だと思います。
富士山の山麓に行くと、この植物の群落を見ることができますが、ここのような高層湿原でも見られます。
ツチガネニンジンの残りでしょう。
普通はいくつもの花が纏まって咲いているのですが、見かけたのは一輪だけでした。
これも名前がわかりません。ブラシのような形でおしべのようなものをたくさん広げています。

追記
フジテンニンソウという植物のようです。
ノブドウ?
葉はブドウのように切れ込みが入っています。実は房状になっていません。一つ一つの実がきれいな色をしています。白から淡い緑、瑠璃色、濃い紫まで、このまま保存しておきたいくらいです。
  アザミはもう、少し時季が遅いようです。ほとんどが種を作っていて、活き活きした花は少なかったです。それでも、チョウたちにとっては大切な食料庫なのでしょう。