早春の那珂湊

平成27年3月初旬 茨城県那珂湊

風は冷たいものの日差しは暖かさを感じる3月始めの一日、しばらくぶりに那珂湊を訪ねました。
那珂川の河口もあの大震災の被害を受けて壊れたままの状況が続いていましたが、すっかりきれいに改修されていました。
敷石がめくり上がり、デッキも崩れていたのですが、見違えるようです。よく見ると以前の用材も活用されているようで色が微妙に違っている箇所も見受けられます。
街路灯が倒され、車の進入もできなくなっていた駐車場も整備されていました。機能を失っていたトイレも改修されています。4年目を迎えやっとこのような公園にも手が回るようになってきたのでしょう。
この公園の前は那珂川の河口にあたるので、汽水域になっているのでしょう。普段見慣れている水鳥たちの姿も見ることができました。カンムリカイツブリが盛んに潜水をしながら餌を探していました。
手前の岩は海藻で覆われています。その先の水面にはオオバンが群を作っていました。なにか不思議な光景です。
キンクロハジロの群もいました。この先の方には海からの波が押し寄せています。広い水面にポツリポツリと水鳥が浮かんでいます。羽根を休める場所なのでしょうか。
港の奥まったところには小さな魚たちが群れています。この穏やかな場所である程度大きくなって外の海に出て行くのでしょう。網を入れたらごっそりと獲れそうです。
新しい施設ができてきました。昨年の11月にオープンしたのだそうです。漁協の女性部の皆さんが運営しているそうで、たこめし・サンマの南蛮漬け・サンマの卯の花和え・つみれ汁など手作りの料理が楽しめます。食堂という位置づけではなく販売が主体なのですが、椅子とテーブルもあります。
見慣れない自販機が置かれていました。
「茨城県水難救済会青い羽根募金支援自販機」と書かれています。海は恵みを与えてくれると同時に危険をはらんでいるということを思い出させてくれました。
港内に巨大な作業台船が係留されていました。その脇に置かれていたアタッチメントです。
向きを変えて見るとその巨大さがわかると思います。こんな大きなグリップで海の中を浚うのでしょう。陸上とは異なる海の大きさがわかります。
鳩や海鳥たちも暖かさを求めているのでしょう。地面が日差しによって暖めたれているので身体をしっかりと舗装に付けてまどろんでいました。