筑波山
久しぶりの穏やかな天気になった土曜日。急に思いついて車を動かしました。
筑波山に登ってみようと出かけました。外環道から常磐道、谷田部ICでのルートを示すナビに従って走りました。
筑波学園都市を走っているときに目の前に見えてきたのがこの光景です。
「地図と測量の科学館」がある国土交通省国土地理院の施設でした。なんの予備知識もなく飛び込んだのですが、広い駐車場と広大な敷地の施設でした。
科学館のエントランス一面が立体画像の日本列島になっていました。立体視のためのめがねを借りてその上を歩きます。急峻に落ち込んだ日本海溝や駿河湾、東日本大震災の震源になった海底の様子などが体験できます。普段、地上の地形については目にしているのですが、海底の様子はこうして立体視すると迫力があり、日本列島の地球規模での位置づけがよくわかります。
この科学館には地図作製に関わる資料がたくさん展示されていておもしろいのですが、球体である地球の丸みの中での日本の様子をしめした展示が屋外になりました。上の写真が全体の様子ですが地球の一部が地面から顔を見せているようです。
日本列島も微かに曲面を描いているのがわかりますが、沖ノ鳥島や尖閣諸島から見ると水平線の下に入ってしまうこともわかります。
地球を相手にした国土地理院の仕事ですので、さまざまな施設がありました。これは高さが45mもある測地観測塔。この真下の地表面に設置された筑波基準点を使用して、全国に設置されている三角点との位置関係を精密経偉儀や電磁波測距儀を用いて観測を行っているそうです。
そのほか衛星を使用した観測なども行われているそうです。
じっくりと見学すると興味が深まる施設です。ミュージアムショップでは2万5千分の一地図が販売されているのも嬉しいことでした。
思わぬ寄り道をしてしまいましたので、筑波山への到着は昼過ぎになってしまいました。
山は新緑に覆われ、ところどころに桜の花が見られます。
神社入り口の交差点で左折し、市営の駐車場に車を入れました。そこから10分ほど歩いてケーブルカーを利用して登ってしまうことにしました。
ケーブルカーの山頂駅周辺はたいへんな混雑で、たくさんの人が新緑の山を楽しんでいました。ここから女体山へのルートと男体山へのルートが分かれます。
今日は出発が遅くなっているので男体山だけを登り、下りの散策を楽しむことにしました。
天気がよいのでカタクリの花が開いていました。淡い紫がきれいです。ニリンソウの可憐な花が寄り添っています。
男体山への登りは道が狭く岩だらけの急な登りですが、距離が短いので息が上がる前に頂上にたどり着きます。
男体山山頂は871mで神社が祭られています。関東平野が一望できるはずですが、あいにくの春霞に覆われて遠くまでは見えませんでした。
下りは御幸ヶ原コースをたどることにします。ほぼケーブルカーに沿うようにつくられたコースで、ケーブルカーが急な登りであったように急斜面を下ります。階段が設置されていたり、岩が露出していたりするので足場を確保することは容易ですが、安定を保つために杖があると便利です。
道のそばで見つけたキクサキイチゲです。
いろいろな種類のスミレも見ることができました。
このコースは途中でケーブルカーがすれ違うところが見られたり、男女川の水源になる水場に出会えたりするおもしろいコースですが下りでも70分以上かかる標高差約610mの険しいところでした。
今回は出発の時刻が遅くなってしまったのでこのコースを取りましたが、次回は白雲橋コースなどを歩いてみたいと思います。

平成25年4月中旬