房総 大原

平成25年1月中旬

房総半島の太平洋側、九十九里浜。
穏やかな波が寄せていました。
寄せてくる波と返す波が途中でぶつかり合って、激しい飛沫を飛ばしています。
この波がもっともっと高くなり押し寄せてきたかと思うと恐ろしくなります。
この時期は九十九里ビーチラインの駐車場もガラガラでした。波に戯れるサーファーの他はほとんど人を見かけません。山を越えてくるときには残っていた雪も全く見かけません。黒潮の流れる外房はやはり暖かいようです。
大原漁港には釣り船が続々と戻ってきていました。どの釣り人も大きなクーラーボックスを重そうに持っています。
地元の漁船が網の手入れをしていました。この港では蛸と伊勢エビの水揚げが多いそうです。この網は伊勢エビを捕るものでしょうか。
とても広い港で、釣り人のためでしょうか、広い駐車場もありました。また、「いさばや」という食堂と売店がありましたが、お客さんでいっぱいで行列ができていました。
大原港から橋を渡ったところに「日在浦海水浴場」があります。ここにも大きな駐車場があり季節には賑わうのでしょう。
その河口にはいろいろな鳥たちが来ていました。
ユリカモメ、カモメ、キンクロハジロ、アオサギ、チュウサギ、シギ類、ハクセキレイなど、内陸部でもよく見かける鳥も海鳥と一緒です。
砂浜を歩くと、鳥たちの足跡を見つけることができます。大きいどっしりとした足跡や小さくて、ちょこちょこと歩いている足跡などなかなかおもしろいです。
また、波が寄せた後にはその先端部分が筋になって、幾重もの重なった線ができていました。
大原は以前は「大原町」でしたが、いまは「いすみ市」になっています。いすみ市郷土資料館から「波の伊八伝」という小冊子が出されています。これを参考にいくつかの寺を訪ねました。
こちらは飯縄寺の山門です。本堂には宮彫り師伊八の作と言われる欄間がありました。北斎の波の表現に影響を与えたと言われる迫力のある一木彫りでした。
飯縄寺の鐘楼。
こちらは平成22年度にJR東日本文化財団文化財修復支援事業によって改修されたのだそうです。花鳥風月の彫刻が見事でした。