沼南の散策

平成21年12月中旬

暖かな陽射しに誘われて、手賀沼付近を散策することにしました。
関東平野を流れる利根川は板東太郎と呼ばれ、その暴れようは大変だったようです。その流域の一部が陸封され手賀沼になっています。
千年前の様子がレリーフで示されていましたが、霞ヶ浦などと共に内陸の大きな水域を形作っていたようです。、
野原はすっかり冬の景色ですが、暖かさに勘違いしたのか、ナナホシテントウが顔をのぞかせていました。でも、なんとも動きがゆっくりです。草の中の暖かいところに入り込むと、じっと動かなくなりました。
土手の脇の日当たりがよく、風があまり当たらないところではもう菜の花が咲いています。この黄色い色は青空によく映えます。でも、春の頃に見る菜の花と比べたらひょろっとしていて、元気がありません。菜の花の活躍する季節はまだまだ先のようです。
この付近ではたくさんの野鳥が見られます。散歩をしているすぐそばにセキレイが来ました。もっと背中が黒いセキレイも居ましたが、この個体は初めて冬を迎える若鳥のようです。ここのハクセキレイはあまり人を恐れていないようです。独特の尾を振りながらの歩き方で、餌をついばんでいました。
ミラクルアンテナもどきを作りましたので、そのフィールドテストをしました。こんな小さなアンテナですが3エリアや4エリアの局が聞こえてきました。
呼んでみましたが、単三電池の容量が低下して、出力が出ず、QRZ JA1?をもらうだけで終わってしまいました。テストは散歩のついでではなく、しっかり準備をしてやらなくてはならないようです。
白い大きな鳥が居ましたので、「白鳥?」と近づいてみると、アヒルようです。身体がほっそりとしていて、くちばしの色も異なります。
餌付けをされているようで、近づいてきます。中には脚を背中に上げて休ませている?ものもいました。近くにボート乗り場がありましたので家禽として飼われているのでしょう。
伝奇「日女若ものがたり」の碑が千葉県立手賀沼自然ふれあい緑道にありました。
手賀沼の向かい側にあった箕輪城の主、日女若(ひめわか)という美しい女武者を慕い、千葉氏の攻撃から身を挺して守った若武者の物語だそうです。
戦国時代の出来事を想像しながら散策すると、また景色が違って見えてきました。
付近の田はすっかり枯れ野になっていますが、いろいろな鳥が隠れています。
ツグミが姿を見せてくれました。ツンツンと地面をつつきながら餌探しをしています。そして、頭を下げ身を低くしてツツツーッと走っています。しばらく平行して歩いていましたが、そのうちに向かいの林に飛んでいってしまいました。
小林農園のトマト選別機
たくさんのビニルハウスが建ち並び、トマトの生産が行われています。直売所がありましたので覗いてみると、箱詰めのための選別が行われていました。コンベア式に流れるトレイにトマトを乗せると大きさ順に左右に分けられていきます。電気的な判定ではなく、天秤の原理で動作している装置は見ていてもなかなか楽しいものです。
購入したトマトはなかなかの美味でした。
山の北側で陽が当たらない田んぼには氷が残っていました。陽射しが暖かく上着もいらないくらいの気温ですが、地面は冷えたままのようです。
田んぼの畦には霜柱が成長しています。何回かの寒さによってこれだけに成長したのでしょう。ところどころに節目が出来ています。最近はなかなか見かけない自然の造形を見ることができました。
手賀沼に流れ込む小さな流れではコサギが餌をねらっていました。じっと水面を見据え、すばらしい速さでくちばしを水中に差し込みます。小さな水路の中でも自然の営みが見られました。